当記事では、アニメ『はめつのおうこく』を視聴した感想・評価・レビューをネタバレありで紹介します。
ネタバレありとは言っても、楽しみを奪ってしまうようなネタバレは避けつつ紹介していきますので、まだ視聴したことのない方でも大丈夫です。
- アニメ『はめつのおうこく』が気になってるけど面白い?
- 『はめつのおうこく』はどんなアニメ?
- 見たことがあるけど、どんな内容だっけ?
上記に当てはまる方は、ぜひご覧ください。
作品情報
『はめつのおうこく』のあらすじ
人類に知恵と安寧をもたらした存在――“魔女”。しかし、リディア帝国の“超産業革命”は魔法を凌駕する科学文明を生み出し、魔女は進歩を阻害する“敵”と見做されてしまう。
かくして“魔女狩り”が始まった。魔女クロエに育てられた人間アドニスは最愛の師を奪われ、同族である人類への復讐を誓う。絶望を糧にした修羅は、殺戮の果てにいかなる“救い”を見いだすのか――。
原作
アニメ『はめつのおうこく』の感想
復讐にブレない主人公
画像引用元:アニメ『はめつのおうこく』より
魔女と人間が共存していた世界で科学が発展し、魔女狩りが行われたリディア帝国。
魔女クロエに育てられた主人公・アドニスは、リディア帝国の皇帝ゲーテにクロエを殺されてしまい、人間に復讐を誓うところから物語がスタートします。
いわゆる「科学vs魔法」がテーマになった作品ということです。
アドニスの復讐劇がメインしたストーリーが展開されますが、作中を通してアドニスが復讐からブレないのが良かったですね。
戦闘員や民間人を問わず”人間”なら容赦なく魔法を行使していくので、復讐劇の主人公としては魅力的だったと思います。
スピード感のない戦闘シーン
本作は、アドニスとリディア帝国との戦闘シーンが描かれていているのですが、全体的にスピード感がありません。
特にストーリー後半で描かれるシロウサギとの戦闘ですね。
作画カロリーを低くするためなのか、スローモーションのような演出が多用されており、戦闘シーンの躍動感や迫力がなくなっています。
止め絵は綺麗に描かれているだけに、戦闘シーンのクオリティが低いのは残念ですね。
唐突なコメディシーン
本作はシリアス展開なのに、唐突にコメディテイストのシーンが描かれたりします。
例えば新皇帝としてドロテーアが即位したときに、アイドルアニメのように躍らせる演出があるのですが、あまりに唐突すぎて笑ってしまいました。
また、キャラクター死亡時の演出やセリフもシュールなものが多く、ところどころシュールな笑いが起きる部分があります。
そもそも復讐劇とコメディは相性が悪く、製作者側が上手くやらないと嚙み合わないことが多いです。
シリアスな復讐ものかと思えば、シュールな笑いが起こる展開があり、どういうテンションで見ればいいのか分かりません。
ご都合主義な展開が多い
画像引用元:アニメ『はめつのおうこく』より
本作は、ご都合主義的な展開が多いという点も気になりました。
もっとも酷いと思ったのは、シロウサギにヒロイン・ドロカの目を潰されたときですね。
アドニスがシロウサギの機械腕にある噴射口の熱を利用し、ドロカの止血を行うのですが、いくらなんでもご都合主義が過ぎます。
さすがに「いや、そうはならんやろ(笑)」とツッコんでしまいました。
また、ドロカがアドニスに「愛の魔法」をかけたときに、アドニスの傷がすべて癒えたり骨が塞がったりするのも都合が良すぎる気がします。
なんというか、愛の魔法が万能すぎるんですよね。
主人公が敵キャラに追い詰められ、ギリギリのところで大逆転というのは王道ですが、盛り上がる展開ではあります。
ただ、あまりにも都合が良すぎると今後の展開の納得感が薄れ、逆に冷めてしまいます。
アニメ『はめつのおうこく』の感想まとめ
復讐劇がテーマの作品は好きですが、設定やストーリー展開に粗が目立ちます。
舞台設定のリディア帝国について深掘りされませんし、魔女狩りが始まった具体的な背景も分かりません。
登場キャラも使い捨てに等しいくらいバタバタ退場していくので感情移入しにくく、何を考えているのか分からないのも問題です。
ヒロインは、いわゆる不殺主義的な考え方なのに、民間人を迷わず攻撃するアドニスに惚れるのも理解できません。
シリアスな展開での謎のコメディ要素もあり、復讐劇として視聴してほしいのかも分からないという始末です。
なんだか中途半端すぎて、設定を無駄遣いしている感が凄かったですね。
総合評価
アニメ『はめつのおうこく』の総合評価は「」です。
復讐劇のアニメとしても、バトルアニメとしても粗が目立つ作品でした。
もっと面白いアニメはたくさんあるので、個人的には他のアニメを探すのをオススメします。