当記事では、アニメ『チェンソーマン』を視聴した感想・評価・レビューをネタバレありで紹介します。
ネタバレありとは言っても、楽しみを奪ってしまうようなネタバレは避けつつ紹介していきますので、まだ視聴したことのない方でも大丈夫です。
- アニメ『チェンソーマン』が気になってるけど面白い?
- 『チェンソーマン』はどんなアニメ?
- 見たことがあるけど、どんな内容だっけ?
上記に当てはまる方は、ぜひご覧ください。
「良かった点」と「悪かった点」の2つ分けて感想を紹介していきます。
なお、僕は原作を読んでいるので、原作勢の視点からの感想になる点には注意です。
作品情報
『チェンソーマン』のあらすじ
親が遺した借金を返すため、「チェンソーの悪魔」であるポチタと共にデビルハンターとして暮らす少年・デンジ。
ある日、仕事の協力者の裏切りによって殺されてしまった彼は、薄れる意識のなかでポチタと契約。悪魔の心臓を持つ「チェンソーマン」として蘇る。
原作
アニメ『チェンソーマン』の原作は、藤本タツキ先生による漫画作品です。
週刊少年ジャンプで2019年から第1部「公安編」が連載され、第2部「学園編」は少年ジャンプ+で連載されています。
アニメ『チェンソーマン』のここがイイ!
アニメ『チェンソーマン』を視聴して面白かったと感じたポイント、見どころについて紹介します。
面白いポイント・見どころ
- クオリティの高いCG
- 丁寧な表情描写
- 美麗な作画
- アニオリの早川家の日常
- 毎週変わるエンディングテーマ
クオリティの高いCG
画像引用元:アニメ『チェンソーマン』より
本作では戦闘シーンに3DCGが使用されているのですが、2D作画に馴染むくらいにクオリティが高いです。
3DCGと手書きを合わせた手法を採用しているらしく、手書きだけでは再現できない迫力のある戦闘シーンに仕上がっていました。
特に最終話のデンジvsサムライソードは、電車内の戦闘に至るまでにオリジナル戦闘が描かれていましたし、前述した3DCG&手書きを合わせた手法もマッチしていたように思います。
手書きだと思われるシーンも丁寧に描かれていて、全体的にクオリティが高かった点も良かったですね。
というか。視聴者が「手書きだと思われる」と表現しなければならないあたり、3DCGのクオリティの高さがうかがえます。
丁寧な表情描写
画像引用元:アニメ『チェンソーマン』より
アニメを通して感じたのは、表情描写が丁寧であるという点です。
「永遠の悪魔」の能力でホテルに隔離され、怯えて余裕のないコベニの表情は良かったですし、姫野が死んだときにアキが涙を流すまでの顔の動きもめちゃくちゃ丁寧でした。
表情が動けば良いという話ではないのは理解していますが、動かすべき場所をしっかり動かしていたので個人的には満足です。
アキが病室で涙するシーンに関しては涙を流すまでに溜めがあり、原作にもあったしんみりとした雰囲気が出ていて良かったと思います。
「ここの表情だけで何枚書いてるんだ…」と感じてしまうほど、かなり丁寧に描かれていました。
美麗な作画
画像引用元:アニメ『チェンソーマン』より
これは「丁寧な表情描写」にも言えることですが、キャラクターや背景の書き込みが非常に繊細です。
たとえば、上記のマキマは髪の毛やグルグルの瞳、服のシワから影まで制作会社の熱量を感じるほど美麗に描かれていますよね。
作画に関しては、劇場版アニメに引けを取らないような出来だと思います。
どこで止めても作画が綺麗なのはさすがMAPPAといったところでしょうか。
アニメは作画が良いに越したことはないので、作画目当てで視聴しても見どころはたくさんあると思います。
アニオリの早川家の日常
画像引用元:アニメ『チェンソーマン』より
アニメ『チェンソーマン』には、原作になかった早川家の日常シーンが描かれていました。
たとえば、第4話の早川のモーニングルーティン、最終話EDのデンジ・アキ・パワーの食事シーンなどです。
僕は基本的にアニオリが好きではなく、原作そのままやってほしい派なのですが、これについては良かったと思っています。
毎週変わるエンディングテーマ
アニメ『チェンソーマン』のエンディングテーマは毎週、異なるアーティストが担当しています。
アニメは全12話なので、アニメだけでエンディングテーマが12曲もあるということですね。
アーティストもEveや女王蜂、マキシマム ザ ホルモンなど豪華であるため、好みの曲が見つかるはずです。
原作勢としてはチェンソーマンの雰囲気にマッチしていないと感じる曲もありましたが、エンディングテーマが豪華であるという点は間違いありません。
アニメ『チェンソーマン』のここがダメ!
アニメ『チェンソーマン』を視聴して感じたマイナスポイントについて紹介します。
マイナスポイント
- 声優のボソボソ演技
- 洋画系の雰囲気がミスマッチ
- 「Easy revenge」に字幕がない
声優のボソボソ演技
本作を視聴して真っ先に思ったのは、キャラクターの話し方が常にボソボソしているという点です。
これは声優さんのせいではなく、制作陣側の演技指導の結果だと言われていますが、とにかく聞こえづらい!
特にヤバいのは岸辺やサムライソードなどの声が低いキャラクターで、本当に声が聞こえづらくて参りました。
キャラクターの会話が聞き取りにくいというのはアニメとして致命的ですし、何のメリットもないと思うんですけどね…。
洋画系の雰囲気がミスマッチ
本作は雰囲気が洋画に寄せられていて、アニメ系の演技・演出というよりはドラマや映画に近い感じがしました。
会話のテンポに独特な間があったり、カメラアングルから発声方法など節々に洋画っぽさがあります。
正直に言ってしまうと、これらの演出はチェンソーマンに合っていません。
原作勢の僕がアニメ『チェンソーマン』に求めていたのは、ズバリ原作にあった”スピード感とコミカルさ”です。
言い換えるなら”勢い”と言ってもいいかもしれませんね。
「じゃあ漫画を読めばいい」という反論もありそうですが、漫画は声が付いて動いてくれるんですかって話ですよ。
1度きりのアニメ化なんですから、やはりファンの求めるものを出してほしかったというのが本音です。
「Easy revenge」に字幕がない
画像引用元:アニメ『チェンソーマン』より
アニメ化された範囲には、アキが幽霊の悪魔から「Easy revenge」と書かれたタバコを受け取るシーンがあります。
漫画の方だと「気軽に復讐を」と訳が記載されていますが、アニメでは字幕が一切ありません。
原作勢であれば意味を理解できるとはいえ、これはかなり不親切に感じました。
アニメ勢は「Easy revenge」という文字を見てすぐに翻訳できないでしょうし、「気軽に復讐を」と翻訳できるほど英語が堪能な人が多くないでしょう。
姫野のアキに向けた最後のメッセージなのに、意味が分からず雰囲気だけでスルーされてしまう可能性を残してしまうのは個人的に納得がいきません。
字幕を付けるくらい容易だったと思うんですけどね…。
アニメ『チェンソーマン』の感想まとめ
クオリティに関してはすごく高いので、アニメ勢と原作勢で意見が分かれそうなアニメ化だと思いました。
前述したようにMAPPAの気合は感じましたし、原作勢の僕と解釈が違っただけでアニメとしての完成度も高いと断言できます。
ちょっと話がずれるかもしれませんが、3DCGの新しい可能性を見出せたというのも、今後のアニメ業界にとって大きい収穫だったのではないでしょうか。
もしアニメ勢の方で「コレジャナイ感」を感じた方は、ぜひ原作を読んでみてほしいです。
人によっては評価がひっくり返る方もいると思いますので…。
総合評価
アニメ『チェンソーマン』の総合評価は「」です。
この評価は原作勢として見たときのものです。
原作未読で見たら普通に面白いアニメだと思うので、興味がある人にはぜひ見てほしいですね。
繰り返しになりますが、キャラクターや世界観が好きであれば原作を読んでみてください。